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男山本店のウェブログ

高いお酒と安いお酒・その2

前回に続きます。高いお酒と安いお酒・その2_d0033015_10101362.jpg
前回は原料米の価格が商品価格に大きく反映することをお話したつもりですが、今回は仕込み方法の違いをご説明します。
日本酒はお米と水と微生物の働きで造ります。1本づつタンクで仕込むわけですが、そのタンクも大きさには違いがあります。お米10トンを1回に仕込める大きいものや700kgが精一杯の大きさまでいろいろあります(うちの蔵では最高1.8トン)が、それぞれにメリット・デメリットがありますが、やはり小さいタンクで小仕込を行なう方が温度管理の面で対応がしやすく、デリケートな高級酒を造る場合には向いていると思われます。但し手間はかかりますし、当然スケールメリットの恩恵を受けることはありえません。
また、大吟醸酒は吟醸香といわれるお米からは想像も付かないようなフルーティーな香りを出しますが、この香りを出すためには酵母といわれる微生物を低温状態の過酷な条件の中で育てていくことが重要です。これも時間と手間と杜氏の技術が必要で、朝・昼・夜(夜中)関係なく人が手をかけてやることになります。ですから大吟醸の仕込み中は神経も使いますし体力も使います。
 つまり、いい米をいい条件の中で使い、手間や時間、気力、体力、技術のすべてを懸けて造られるものが、その蔵の最高のものとなります。
by f_otokoyama | 2006-09-09 10:11 | 雑記

気仙沼市造り酒屋のブログです。

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