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男山本店のウェブログ

夏を越す酒

 春に搾られた日本酒の新酒は貯蔵タンクか1800mlの瓶に入れられて出荷されるまでの間、貯蔵期間として置かれます。普通、タンクは蔵の中(常温)で1800ml瓶は冷蔵庫(冷蔵)で管理されます。

1800ml瓶での冷蔵貯蔵はいいにしても、今年のような暑い夏では蔵の中の温度は上がります。温度が上がるとお酒へのダメージも考えられますので、その状態が気にかかります。

昨日はすべての貯蔵酒を試飲してみる『呑み切り』という蔵の行事が行われました。
毎年今の時期に行われる恒例行事となっているのですが、上記のとおり貯蔵環境は毎年異なりますので試飲してみて「問題なし」と判断されるまでは安心できません。夏を越す酒_d0033015_12325075.jpg

 結果、まずまず貯蔵酒の状態も良好で安心したわけです・・。良かった、良かった。。


 最近では冷蔵管理が当たり前です。冷蔵設備がいくつあっても足らないくらいです。
これにはいろいろ理由があるのですが、すべてのお酒が冷蔵管理しなくてはならないわけではありません。

 昔は夏を越したくらいのお酒が本来の日本酒だと言われてきました。(もちろん今もおっしゃる方は多いです)。程良く気温が上がる事によって酒の熟成が進み、飲み頃となるのが丁度秋頃だというわけです。しかし、最近の酒質の変化もあってか、この熟成の大切さが失われているように感じる時があります。少々残念なことです。

 美味しい本来?の日本酒の味わいはこれからが本番です。
「秋上がり」や「ひやおりし」という商材が出てくる頃でもあります。

 
by f_otokoyama | 2010-08-24 09:05 | 雑記

気仙沼市造り酒屋のブログです。

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